製造について・ここがちがう/工法について
スクリーン印刷とは、オープニングと呼ばれる糸と糸の間の空間からスキージ(ゴムのヘラ、または金属のヘラ)を使ってインキを押し出し、画像パターンを形成する印刷法です。
ここではスクリーン印刷がどのような行程で印刷をするのかご紹介します。
工程1. データ確認
まず始めに、製品の素となるデータを確認します。
ここで製品のサイズ、色数を確認してから版枠の大きさを決めます。版枠には、アルミ枠、鋳物枠、木枠があります。また、メッシュの材質やメッシュ数など、スクリーンメッシュの選定を行います。
工程2. 色数により版を分ける〜スクリーン版の製造
スクリーン印刷は基本的に1版1色で版を製造します。2色以上ある多色刷りの場合には各色に合わせた版を製造していきます。
(1) スクリーン版の製造には、まず、版枠に紗張り(版枠にスクリーンメッシュを張る作業)を行います。
(2) 紗張りが終わったら次にステンシル(型紙)に付着しているゴミ、ホコリ、油脂分などを取り除くため洗浄を行います。
(3) その後、乳剤のコーティングを行いポジフィルムを貼り付け、露光します。この露光で印刷時の精度が決まります。
(4) 最後にライトテーブル上でピンホールの有無を検査し、ピンホールは感光剤で補修します。
工程3. スクリーン印刷機へのセット〜インクを盛る
(1) 最初にスキージ(ゴムのヘラ、または金属のヘラ)を印刷機にセットします。
(2) 次に製造したスクリーン版を印刷機へセットします。
(3) セットしたスクリーン版にインクを盛ったら印刷の準備は完了です。
工程4. 印刷
(1) 被写体を印刷ステージへ載せ、それをスクリーン版の下にセットします。
(2) 次にスキージーでスクリーン版の上に盛ったインクを伸ばし被写体に数回テスト印刷を行います。
テスト印刷を行って、インクのかすれなど問題点がないかを確認し、問題点がある場合は印刷条件の見直しを行います。
(3) 問題がなければそのまま印刷を行います。
多色刷りの場合は版を交換して(1)〜(3)の手順を繰り返します。
工程5. ストック棚
印刷が終了した製品はストック棚に並べ、インクを乾燥させます。